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第21回LSSサイエンスカフェ

プラスチックごみ問題の今とこれから ~これから私たちにできることは~

サイエンスカフェ21

2021年10月31日(日) 13時00分~16時00分に第21回LSSサイエンスカフェ「プラスチックごみ問題の今とこれから~これから私たちにできることは~」を来場(大阪科学技術センター8階 中・小ホール)とオンライン参加のハイブリット形式で開催し、78 名のご参加をいただきました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

今回のLSSサイエンスカフェでは、プラスチックごみによる環境汚染の現状を知り、私たちが気軽に取り入れられる取り組みなどについて紹介いたしました。

■講 演
「未来のために知っておきたい海とプラスチックの話」
原田 禎夫 氏
(大阪商業大学 公共学部 准教授)
原田 禎夫氏の写真

海洋ゴミの約8割は、生活ごみが内陸部から流出したものであり、大阪湾にはレジ袋が少なく見積もって約300万枚、ビニール610万枚が沈殿していると推測されている。このようにプラスチック汚染は世界の海洋で起こっており、生物への影響・漁業への被害等が報告されている。

まず、ごみ削減への取り組みとして、保津川のオンラインごみマップによるモニタリングを行い、河川清掃の共感の輪を広げることを行った。その結果、ある地域の河川では2011年190袋あった回収ゴミも2016年には10袋まで減らすことができた。

また、京都府亀岡市では2021年1月に全国で初めてプラスチック製レジ袋の提供を禁止した。2019年5月と2021年5月に保津川周辺で行ったごみ調査の結果、レジ袋の数は405枚から63枚に激減し、その効果が見られた反面、ペットボトルの数が180本から292本と増加した。また新型コロナウイルスの影響により全国的に、容器包装プラごみが急増しており、プラごみを減らしていくことは改めて大きな課題となっている。

世界で脱プラスチックが進む中、日本のプラスチックリサイクルの大半は焼却処分による熱回収であり、今後、再生し続ける循環経済(サーキュラーエコノミー)を目指した取り組みが必要である。

プラスチック汚染を解決できる単一の手法はなく、国・地方・地域・企業・個人の各レベルで効果的に取り組むことが大切であり、この問題について一緒に考え、取り組んでもらいたい。

■講 演
「大阪府の海洋プラスチックごみ問題への取組み」
奥野 博信 氏
(大阪府 環境農林水産部 エネルギー政策課 総括主査)
奥野 博信 氏の写真

大阪府では大阪市と共同で「大阪プラスチックごみゼロ宣言」を行い、多様な主体と連携した取り組みを行っている。

例えば、「おおさかマイボトルパートナーズ」(現在36社加盟)を立ち上げ、マイボトルの利用啓発や給水スポットの普及活動を行うほか、料理や飲み物、洗剤等の日用品などを持参するマイ容器で持ち帰ることができる店舗を検索できる「Osakaほかさんマップ」により、使い捨てプラスチックの使用抑制に取り組んでいる。

また、ごみ拾いをしながら運動できるメニューの開発や、回収したごみをアップサイクルして活動参加者に還元するなど、清掃活動への参加意欲を向上させ、継続的な参加を促す取り組みを実施している。

世界の注目が集まる2025年大阪・関西万博に向けて、皆様にも是非、マイバッグ・マイボトルの携帯、清掃活動への積極的な参加を行ってほしい。

■フリーディスカッション
ファシリテーター:LSS委員
吉原 静恵 氏
(大阪府立大学大学院)
石橋 明日佳 氏
(産経新聞社 大阪本社)
フリーディスカッションの様子

今回のフリーディスカッションでは、大学生からも活発な質問があり、講師から専門的にわかりやすく回答いただきました。

今回のWEB参加の皆様からいただきましたご質問への回答はこちらをご確認ください。

■パネル展示

パネル展示では、自治体・企業・大学・団体等、多くの協力機関から展示いただき、それらの情報をホームページ上で見られるように展開いたしました。

参加者からは「環境活動を実際にされている先生と、行政の立場から違う視点のお2人にお話を聞けたのが良かったです。」「プラスチックのライフラインに沿って,製造メーカー,小売業者,リサイクル業者など一連のプレイヤーが一同に介して議論できれば、もっと面白くなったのでは。」などの感想をいただき、プラスチックごみ問題について、様々な立場からの取り組みの必要性について感じていただけるイベントとなりました。

今後もLSSサイエンスカフェでは科学を身近に学ぶために、様々なテーマで開催してまいります。

パネル展示の様子
クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス展示
CLOMA展示
近畿経済産業局展示
近畿経済産業局展示
徳島県上勝町展示
徳島県上勝町展示
協賛・協力機関:
大阪ガス㈱、㈱大林組、サントリーホールディングス㈱、日立造船㈱、大阪教育大学、大阪府、大阪府立大学、海洋プラスチック問題対応協議会、 国立研究開発法人 科学技術振興機構、(一社)加太・友ヶ島環境戦略研究会、近畿経済産業局、クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(CLOMA)、徳島県上勝町、(一社)プラスチック循環利用協会

LSS(レディース・サイエンス・セッション)では、気軽に科学に親しんでいただくために、科学技術広報として2011年より「サイエンスカフェ」を開催しております。

「このようなテーマのお話を聞きたい」、「LSSと共同・協力してサイエンスカフェを開催したい」など、LSSの活動にご興味ございましたら、ぜひlss@ostec.or.jpまでご連絡お問い合わせください。

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